塩素による髪の毛や頭皮に与えるダメージとその対策

 

「髪の毛が傷んでパサパサする……」

 

「フケやかゆみがなかなか治らない……」

 

「最近、髪の毛が薄くなってきた気がする……」

 

そんな髪に関する悩みを抱えている人も少なくないのではないでしょうか。

 

でも、その髪トラブルの原因が何かをご存知でしょうか?

 

「髪とシャンプーが合わないから」「髪のケアが足りないから」 そう思っているあなた。

 

その髪トラブル、実はお風呂やシャワーの水に含まれている「塩素」のせいかもしれません。

 

塩素を含むシャワーを浴び続ける限り、シャンプーを変えてもあまり意味が無い!?

 

髪や頭皮に関する悩みの原因としてみなさんがまず思い浮かべるのは、毎日使っているシャンプーではないでしょうか。

 

髪の痛み対策として、髪に良い成分が含まれたシャンプー・トリートメントや髪のケア商品が各社から販売されていますし、髪の薄さに悩んでいる方のための育毛成分が入ったシャンプーもあります。

 

一方で、髪や頭皮とシャンプーが合わなくて、フケやかゆみの原因になるのもよくあることです。

 

けれども、いろんなシャンプーを試してみたけれど髪や頭皮の悩みが解決できない、という方も中にはいらっしゃるかもしれません。

 

その髪トラブルの原因が、実は塩素を含んだシャワーだと考えたことがありますでしょうか。

 

「えっ、水道の塩素ってそんなに髪に影響があるの?」

 

そう思った方は、夏のプールを思い浮かべてみて下さい。塩素といえばプールの匂いが代表として挙げられるように、プールには消毒用に塩素が入れられています。

 

そんなプールに入った後、髪がギシギシしたという覚えのある方もいるはず。

 

それは塩素が髪や頭皮の表面にダメージを与えてしまったからです。

 

水道水にも同じように消毒のための塩素が含まれていることは、みなさんもご存知かと思います。

 

けれども、飲み水の塩素については気にしたことがあっても、髪や肌にふれるお風呂での塩素は気にしたことがないという人も多いのではないでしょうか。

 

もしかしたら髪や頭皮のトラブルに悩まされている方のお風呂では、プールと同じことが起こってしまっているかもしれません。

 

このように、もし塩素によって髪や頭皮の問題が引き起こされているのならば、いくらシャンプーを変えたところで意味がないのです。

 

残留塩素によって髪の毛や頭皮にはどんなダメージがある?

 

では水道水の残留塩素によって、髪の毛や頭皮はどのようなダメージを受けているのでしょうか。

 

水道水の消毒に使われている塩素は、もともと病原菌や微生物を作っている細胞に作用し、細胞を作っているタンパク質などを破壊することで病原菌や微生物を殺し、消毒をします。

 

そのため、同じタンパク質で作られている人間の肌や髪にも残留塩素はダメージを与えてしまうのです。

 

髪の毛はケラチンという硬いタンパク質を主な材料として作られており、髪の表面はキューティクルと呼ばれる鱗のようなものが重なった形をしています。

 

よく言われるように、このキューティクル部分が髪の艶や指通りの良さを左右する、髪の美しさを決める部分となります。

 

しかしながら、お風呂の水に含まれる残留塩素が髪に触れてしまうと、このキューティクルのタンパク質に作用してボロボロにしてしまい、髪の毛表面の艶や指通りの良さをなくしてしまうのです。

 

これが先程述べたような、プールのあとの髪の毛がギシギシしていることに通じます。

 

髪が傷んでいる場合にトリートメントをする方も多いかもしれませんが、そのトリートメントを洗い流すのが残留塩素を含んだシャワーであれば、髪に対するダメージは変わらないのです。

 

また、残留塩素によってダメージを受けるのは髪の毛だけではありません。頭皮も同じようにダメージを受けます。

 

頭皮の表面である角層も髪と同じくタンパク質で作られていますので、これが塩素によってダメージを受けることになるのです。

 

頭皮表面の角層が痛むと剥がれやすくなり、フケの原因となります。

 

その上、塩素で頭皮表面が傷んでしまうと髪の毛が薄くなる原因にもなり、このような状態で育毛をしようとしても思うように効果が出ないことが予想できます。

 

このように、水道水の残留塩素は髪や頭皮に大きな影響を与えてしまうのです。

 

更に悪いことに、お風呂で髪を洗っているときが、残留塩素が最も髪や頭皮にダメージを与えやすくなるタイミングとなってしまいます。

 

通常、髪や頭皮には外界から影響を受けにくくするために皮脂が含まれていますが、シャンプーをすることにより髪や頭皮の皮脂が流れてしまいます。

 

そうやって髪や頭皮の皮脂が落ちたところにシャワーからの塩素の影響を受けてしまうため、より髪や頭皮が痛みやすくなってしまうのです。

 

塩素を除去し、髪と頭皮のダメージ対策を

 

では、お風呂やシャワーの水に含まれる塩素から髪や頭皮を守るためには、どのような対策をすれば良いでしょうか?

 

塩素から髪や頭皮がダメージを受けないようにするには、何よりも水道水から塩素を除去するという対策が有効です。

 

特に、髪を洗うときによく使われているシャワーからの塩素除去は非常に重要となります。

 

しかしながら、シャワーから出てくる水の塩素を除去することなんてできるの? と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

ここで便利なのが、シャワーヘッドと交換する形で取り付けることができる、シャワーヘッド式の塩素除去機能付き浄水器です。

 

これはシャワーヘッドや柄のところに塩素除去機能のついたカートリッジを取り付けたもので、そこに塩素が含まれた水が通過すると、塩素が除去されて髪や頭皮に優しい水となるのです。

 

このようなシャワーヘッド式の塩素除去カートリッジには、大きく3種類あります。

 

1つ目が

活性炭などを使って塩素を吸着させるタイプです。

 

活性炭にあいている細かな穴が塩素を吸着することで除去する仕組みとなっており、カートリッジの取替周期が長いのがメリットとなっています。

 

しかしながら、使い始めから塩素の吸着率は階段を降りるように落ちていくので塩素除去率が、交換直前にはあまり塩素が除去できていない可能性があるのがデメリットのカートリッジです。

 

また、活性炭の詰まったフィルターに水を通すため、シャワーの勢いが落ちてしまうことがあり、髪を洗うときに不便だと感じる人もいるかもしれません。

 

2つ目が

亜硫酸カルシウムを使って塩素と反応させるタイプです。

 

シャワーを通るお湯に亜硫酸カルシウムが溶け出すことで、塩素と反応してこれを除去します。

 

塩素を除去する反応が早いというメリットがあるため、水の勢いが変わらないシャワーを使うことができ洗髪時にも便利です。

 

しかしながら、活性炭と同様に使い続けているうちに塩素の吸着率がだんだんと落ちてしまい、交換直前にはあまり塩素が除去できていない可能性があります。

 

3つ目が

ビタミンC(アスコルビン酸)を使って塩素を無害化するタイプです。

 

ビタミンCによる酸化還元反応を利用することで、高い塩素除去効果を発揮することができるのがメリットで、傷んでしまった髪や頭皮のケアにもぴったりです。

 

同じ塩素除去方法でも構造や機能性が違うため慎重にお選びいただく必要があります。

 

また、水に含まれるカルシウムの影響を軽減する効果もあり、これによって石けんの泡立ちがよくなったり、カルシウムによる石鹸カスやシャワーの目詰まりができるのを防いだりするという嬉しい効果もあります。

 

ビタミンC自体にも健康効果や美容効果があるため、髪や肌のトラブルに悩む方には特におすすめです。

 

このように髪や頭皮のトラブルの原因は、シャンプーなどだけではなく、水道の塩素にも隠れています。

 

もしシャンプーを変えても続く髪や頭皮の悩みがあるのであれば、シャワーの塩素対策をすることで効果が現れるかもしれません。

 

お風呂やシャワーの塩素を除去して、髪や頭皮のトラブルを上手く回避していきましょう。

 

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※この記事は平成31年4月時点の内容です。

また、記載事項は効果を保証するものではありません。ご参考までにご利用ください。